黙朗

消えた名前を抱いたまま、
今日もここにいる。

— 伝承 —

雪の中に、小さな梟がいた。

傷だらけで、泥まみれで、それでもそこにいた。
女の子はその梟を連れ帰り、手当てをした。
名前も聞かなかった。理由も聞かなかった。
ただ、そこにいることを、許した。

— 女の子が雪の中に倒れたのは、それからずっと後のことだった。

— ストーリー —

古代

雪が解けた春、梟はいなくなった。
それから、この地に人影がある。

現代

お社を守りながら、今日もここにいる。
誰も知らない名前を、抱えたまま。

— 続きは、ここに。

— 物語 —

— 世界設定 —

黙朗(もくろう)

人の姿をしているが、もとは梟。
度のない眼鏡をかけている。
——それがないと、人と同じ世界が見えない。

お社

森の奥、巨木のそばに小さなお社がある。
根元には、琥珀がひとつ。
黙朗はずっと、ここを守っている。

雪丸(ゆきまる)

白銀のシロフクロウ。神使。
仕事中は鋭く、それ以外はすこしだけ甘い。
黙の頭の上にいる。

大福(だいふく)

もちもちのシロフクロウ。神使。
のほほんとして、怒ってもすぐ忘れる。
自分は太ってないと思っている。